なすがままでも、風任せはごめんだ。

 

今日も検査、検査。その内、唾液量を測る検査があった。

 

「31.3」

数字が意味するところは僕にはわからない。

今日までの検査はどれもこれもネガティブな結果ばかりだった。

 

歯科衛生の人が「すごい!今日の新記録よ!」と、声高に言った。

 

唾液の量が多いらしい。

残念ながら、まったく嬉しくない。。。笑

ただ、少し笑えた。

 

夜、オペに関する同意書とにらめっこしていた。

DSC_0207

 

 

 

 

 

 

 

オペに関するリスク

全身麻酔に関するリスク

経鼻栄養に関するリスク

 

それぞれ一言一句じっくり読んで、

署名捺印を済ませた。

 

20時過ぎ、オペの説明があると呼び出された。

今さらなんだ?と、少し気が重くなった。

 

術式が変更になった。

 

骨が薄すぎて、今のプランでは術中骨折のリスクがあるらしい。

結局、骨癒合が進みづらいから止めておこうと、

元々は却下になっていた術式が採用になった。

 

推測するに、骨は薄すぎるのではなくて、

骨密度が低くて、CTに写っていないだけだと思う。

どちらにせよ、骨をスライスするような術式は、

リスクが高いだろうと思っていたから想定内だ。

なにより、麻痺のリスクが低減されることはありがたい。

 

問題は、骨癒合が遅くなること。

元々、固定期間は長く見積もっているけど、

さらに伸びたら洒落にならない。

 

今さら、あーだこーだ言っても仕方がない。

新しい同意書にサインした。

 

処置室から病室に戻るとき、研修医の金先生が走ってきた。

 

垣内さん!

園部先生は、この症例に対して多くの経験があります。

だから、大丈夫です。大切なのは、術後のリハビリです。

普通、研修医の研修期間は3、4ヶ月。僕は8月まで。

垣内さんの入院期間と重なります。一緒に頑張りましょう。

 

嬉しかった。

今の僕が心から欲している言葉だった。

 

頑張る。そうだ、切り開くのは自分だ。

なすがままでも、風任せはごめんだ。


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