チキンでも武道館でそれなりに笑いをとれた日のこと

2013年の1月、武道館という大きな大きな舞台のステージに立った。
「8,000人にプレゼンって緊張したでしょう?」とよく聞かれる。

確かに緊張した。でも、それは「8,000の人がいること」ではなかった。

スタッフと徹夜で考えに考え抜いた一言一言を、
丁寧に、正しく伝えることができるかに必死だった。

リハーサルでは、一回も成功したことなかったのに、
本番は噛むこともなければ、目配せ、身振り手振り含め、
僕にとっての「奇跡のプレゼン」が実現した。

YouTube Preview Image

そして、ありがたいことに8,000人の人たちから、
ミライロへの共感をもらって、グランプリになった。

 

あれから1年。昨年の受賞者として、また同じ舞台に立った。
今回は、人生初のお笑い芸人との掛け合い「しずる」の二人と、
ユニバーサルマナーをおもしろおかしく伝えることになった。

「8,000人に夢を伝える」から「8,000人の笑いをとりにいく」

これは、去年とはまた違うプレッシャーだった。

僕は口達者な方ではないし、決して笑いに精通しているわけでもない。
お笑いの本場大阪に暮らせど、ショートにオチのつく話をする術も、
習慣も持ちあわせていない。

本番当日1週間前くらいから、武道館が静まり返ることを夢見たり、
いよいよ、どうにか欠席できないかと思索を巡らせた。

 

そして、当然のことながら、ドタキャンする度胸もない僕は、
武道館の会場で、吐き気を抑えながら、楽屋の弁当を食べた。

なんかお腹に入れたら落ち着くだろうとたかをくくったところ、
さらに吐き気が強くなって、ステージ上で嘔吐しないかなどと、
余計な不安をふくらませる結果になった。。。

1897797_675714195801405_217791341_n

リハーサルでは「風邪か!?昨年の垣内はどこいった!?」と、
やはり運営スタッフの皆さんにも、不安を与える始末だった。

そして、楽屋で待つこと3時間。いよいよ本番。
去年もこれくらい待って、待ち時間で疲れきっていた。

「どーもー!」

お笑い芸人さながらの快活な掛け声とともに、
最初で最後であろう僕のお笑いステージが始まった。

去年の武道館では、8,000人は景色でしかなかった。
武道館より、30人、50人、100人の講演の方が、
聞いている人の顔も、反応もわかるからよっぽど緊張する。

でも、違った。今年は、8,000人の顔が見えた。
去年の数十倍緊張した。

目の前にいる人たちに笑ってもらえているだろうか、
二階席にいる人たちにちゃんと聞こえているだろうか、
目の前にいる審査員の重鎮の方々はどんな反応だろうか。

そして、気づけば、ウケるかどうか、吐かずに終われるか、
そんな不安を吹き飛ばして、一つの成長を感じた。
8,000人と向き合って話せることに感動すら覚えた。

結局、ステージで嘔吐することなく、無事終わった。
「面白かったです!」「めっちゃウケてましたよ!」
TwitterやFacebook、会場にいた人たちの声を聞いて、
数時間続いた吐き気は収まり、スベることへの悪夢を見なくなった。

 

今、これを、講演先に向かう新幹線の中で書き綴っている。
今日は、50人程の人が僕の話を聞きに来てくれるらしい。

今日も、ちゃんと顔が見える、反応がわかる。
今日も、伝わりやすいように、丁寧に伝えよう。

今日も、そんなことを考えていたら、
武道館と同じように緊張している。

きっと僕はこんな風に、いつまでたってもチキンだ。


垣内俊哉の初著書、好評発売中!
4,000万人の市場を生んだ反転戦略とは?

「バリアバリュー」

Amazonで購入する

オーディオブックを購入する

垣内俊哉の初著書 バリアバリュー
Share on LinkedIn
[`evernote` not found]
LINEで送る